米FRB、まさかの緩和縮小見送り!しかし今後に含みも

2013/09/20

シリア情勢の警戒が緩んだ先週半ばには一時100円前半まで回復したドル円。3連休前の13日金曜日には、17日・18日に開催されるFOMCでFRBは量的緩和(QE)縮小について慎重なスタンスで臨むという観測が広がり、米国債利回りの低下に伴ってドル円が下落。99円後半で週の取引を終えました。

その週末に次期FRB議長レースの本命と見られていたサマーズ元財務長官が次期FRB議長候補を辞退すると表明したことを受けて、週明けのシドニー市場は窓を開けて始まり、一時98.45円まで下落しました。しかし東京は祝日のためその後の反応は薄く、98円後半で一進一退を続けました。

そして17日には日本も連休明け。何と言っても注目はその17日と18日開催されるFOMCでした。直前までの市場の見方では「規模は限定的だが、緩和縮小は今回の会合で決定されるだろう」というものでした。

しかし、いざフタを開けてみればFOMCでは「月850億ドルの資産購入を維持する」ことを決定。市場の大方の予想に反してQE縮小は見送られ、金融市場はサプライズ感に包まれました。ドルは一気に売られ、98円を割って一時97.76円と7ヶ月ぶりの安値をつけました。

バーナンキ議長がQE縮小の実施可能性を表明した時にその条件としてあげていた「労働市場の改善」。その後毎月発表される雇用統計においては納得できるような数値を継続的に示すことが必要でした。

先月発表分までは少なくともそこそこの結果を維持できたためQE縮小は「ある」と見られていましたが、度重なる過去分の下方修正に加えて今月発表分も低調な数字に。バーナンキ議長の発言にもあるように「今日の労働市場を巡る状況は、われわれ全員が望むような状態からはなお程遠い」と認識せざるを得ず、QE縮小に踏み切ることはできない、といったところでしょう。

ただしバーナンキ議長は同時に「見通しに確信が持てれば、年内に縮小もある。FOMCには“予定外の記者会見”という選択肢がある」とも述べています。これは、年内最後の12月会合だけでなく、本来記者会見がない10月の会合で「臨時記者会見を開き、QE縮小を決定する可能性もある」ということです。

つまりQE縮小をやらなければならないという姿勢に変わりはないわけで、今回のサプライズによる急激なドルもやがておさまり、徐々に持ち直していくと見られています。

また金融緩和の長期化、つまり米の利上げも先に延びるという期待から米国株式市場は急騰しており、ダウはなんと史上最高値を更新。これを受けて日経平均も上昇すればリスク選好の円売りが進むことになります。

ただし「健全な円安」にはやはり米景気の回復によるドル高が伴わなければなりません。つまり今後の雇用統計にも引き続き注目が必要ですね。

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