米6月利上げは「尚早」。でもドル円121円突破の理由とは

2015/05/22

先週金曜日のドル円は4月米卸売物価指数が弱かったことでFRBの利上げ時期が遅れるとの見方が強まりNY市場で1月以来の安値をつけた後、東京に移ると実需のドル買いでやや持ち直し正午までに119円前半。午後にはユーロドルでのドル買いがドル円にも波及した格好で119円半ばまで上昇しました。

週が明けて18日の月曜日。日経平均株価が前週末に続いて続伸スタートとなったことを受けてドル円は正午までに119.76円まで上昇。しかし前週末に発表された米の各経済指標が軒並み弱かったことが尾を引いて120円を試すまでには至りませんでした。

火曜日は午前中きわめて動きに乏しい展開が続いたあと日経平均が取引時間中としては4月28日以来となる2万円を回復したことでドル買いが進むと期待されましたが、120円台の強い売り需要に上値を抑えられ119円後半にとどまりました。

20日水曜日は米の住宅指標が予想外に強かったこと、また欧州中央銀行(ECB)がインフレ率を上げるため量的緩和(QE)を前倒しする方針を示したことでドルが買われました。日本でも日経平均が引き続き堅調だったことで午後になって一時121円台に乗せた後、利益確定の売りに押し戻されました。

しかし日本時間その日夜のNY市場でもECBによるQE前倒しによるドル上昇の流れが続き、ドル円も一時121円半ばに近づこうかという勢い。その後は121円前半での推移となっています(5/21AM現在)。

20日に発表された4月28-29日分のFOMC議事要旨では「6月までの経済指標が利上げの条件を満たす可能性は低い」とされたものの、一方で「米経済は第1四半期の減速の後に緩やかに拡大し、労働市場も改善する」と見ていることもわかりました。

利上げについてFOMC議事要旨が「6月」を期待できる材料とはならない内容だったにも関わらずこれだけドル円が上昇したのは意外でしたが、「9月前後には大丈夫」と受け取れる内容だったことで、ECBがQEの前倒し方針を示した欧州との金融政策の違いがより鮮明に映ったという面はあるでしょう。

日経平均が2万円を回復した日本ではここのところ2015年3月期決算企業の好調さが連日のように伝えられており、さらなる株価上昇によるリスクオンの円売りも期待されるところです。

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